当研究室は,1964年4月に当時の工学部工業経営学科に生産工学講座として設置されてから現在まで,50年近くになる研究室です.その間,1965年4月経営工学科に名称変更,1976年4月類課程制の導入に伴い経営工学科から計数管理工学大講座に改組,2001年4月大学院部局化に伴い所属が工学研究科複雑システム工学専攻複雑システム解析・設計論講座となり,生産工学から複雑システム計画学と改称され,さらに2010年4月からは改組に伴い工学研究科システムサイバネティクス専攻システム基礎講座となり,生産システム工学へと改称されています.
発足から現在に至るまで,新宮哲郎先生,中村信人先生が研究室を率いてこられた後,2003年4月より引き継がせていただいております.その間,松井正之先生,森川克己先生,佐藤毅先生,Myreshka先生などにも加わっていただいております.また,高原丞二技官には,長い間お世話になりました.卒業生・修了生はすでに200名をこえ,外国人留学生も多数受け入れています.
当研究室では,生産システムの構成ならびに計画,管理についての研究と教育を行っております.研究室発足当時から生産工学研究室として,インダストリアルエンジニアリング,オペレーションズリサーチ,ヒューマンファクタを基礎として,生産のプランニング,スケジューリング,およびコントロールにより生産の効率化や最適化を図る際の諸問題の研究や教育に取り組んでまいりました.2001年に複雑システム計画学研究室と改称して以降,より複雑な構成を持った生産システム,変化や変動への適応機能,環境の考慮,より知的な計画管理などについての研究や教育に重心を移しつつあります.
当研究室に興味を持っていただいた大学院生,大学生や高校生の皆さん,ここでは生産を効率化や最適化するための研究や教育を行っています.生産活動は,製造業などによる製品の生産ばかりでなく,各種サービス業におけるサービスの生産など付加価値を創造するすべての活動を対象としています.社会生活を営む人類の多くの活動が対象であるといえます.意欲と熱意のある諸君には,是非一緒に生産の効率化や最適化について勉強,研究し,人類の繁栄と幸福に貢献しましょう.
当研究室に興味を持っていただいた産業界の方々,当研究室では日本のモノづくりを支える技術,中でも生産管理技術について教育・研究しております.工学や技術,中でも生産工学や生産管理技術は,実務を無視した空理,空論は無意味といえます.産官学の連携を図り,実務を意識した教育・研究を進めることで,益々厳しくなる生産環境の中で世界的な競争力を維持する生産活動に貢献できればと考えております.当研究室でお役にたてることなどありましたら,お気軽にご連絡ください.
教授 高橋勝彦
Research on design, planning and control techniques of large-scale, complicated manufacturing systems and supply chains. Some research topics are the utilization of human capability as a fundamental element of the production system, the development of manufacturing system which adapts to the change of manufacturing environment, and the simulation-based study of production systems.
大規模・複雑化している生産システムやサプライチェーンの構成と運用の計画法及びそのための手法に関する研究。具体的には,生産要素としての人間の能力の活用,生産環境の変化に適応するシステムの開発,生産システムシミュレーションなど。
1988年、早稲田大学大学院博士後期課程単位取得退学。早稲田大学助手、広島県立大学講師、助教授、広島大学助教授を経て、2003年より教授。2024年4月より現職。(工学博士)
生産管理システムの分析と設計の中でも特に、生産工程の生産量を計画する際の生産指示方式について、個別の生産管理システムを統合した生産管理システムについて、および、生産システムを分析する際のシミュレーション技法について研究している。
1987年、広島大学大学院工学研究科博士課程前期修了。広島大学助手を経て、1998年より現職(2007年3月までは助教授,2003年配置換え)。(博士(工学))
生産管理システムの生産計画とスケジューリングに対するモデル化と最適化手法の提案、また、人間との対話処理を支援するスケジューリングシステムの開発などを行っている。
2015年、上智大学大学院理工学研究科博士課程後期修了。2015年より現職 (博士(工学))
生産管理システムの分析および生産・物流・在庫管理のモデル化と最適化手法について研究している。